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2015/11/15

52) 選挙に関して ・ その他お知らせ

 市長選には現職に続いて3番目の方も名乗りを上げると報道されており、候補者は少なくとも3人になる見込みです。このブログが大津市政の情報広場を目ざすなら候補者の政策を自由に論じてもいいではないかというご意見もあります。
 ここで改めて候補者を論評を控える個人的な理由を申し上げたいと思います。

 私の知識は現職に大きくかたよっており、他のお二人の候補者については報道された内容くらいしか知りません。今後の報道その他を加味しても情報量の差は圧倒的で、百対一どころではないと思います。結果として、私が候補者を比較検討したとしても、正確で均衡のとれたものとはなりえません。私はあくまで現職の第1期の市政運営に注目したいと考えます。これが第一の理由です。

 第二は、ブログ開設の趣旨を貫徹したいということです。
 もし私が論評の中で特定の候補者を積極的に評価した場合、その人を当選させる目的をもって早々と8月から中立的ブログを主宰してきたと断ずる人が必ず出てくるでしょう。
 もちろんそのような事実は全くないのですが、私としてはあらぬ疑いを未然に回避して記事を続け、多くの市民に越市政の実態を知っていただくことを最優先したいと考えています。
 それほどまでに、市役所の内部事情を正確に外部に伝えることは難しいと感じます。
 こうしたわけで候補者に関する論評は、私ばかりでなく投稿コメントにおいても控えていただきたいと思います。情報広場といいながら申し訳ありませんがご理解をお願いいたします。

 これに関連して(内部事情を外部に伝えることについて)ひとつ記します。
 関係者の間で越市長を支援するかどうかを決める際「失政があるかないか?」を判断材料とする考え方があると耳にしました。失政の有無が市長評価の尺度になり得ることは確かですが、この際くれぐれも注意が必要だと思うのです。
 すなわち、越市政のアウトカム、すなわち市民生活の接点は市の行う施策(小さな単位で見ると1,000を超える各種事業)の形で現れます。
 思いつくまま例をあげると「防犯カメラ設置補助事業」、「こども発達相談センター運営事業」、「高齢者生きがい就労サポート事業」、「福祉バス運行事業」、「民生委員児童委員活動推進事業」、「商店街基盤整備事業」、「放置自転車対策事業」、「私道整備補助事業」等々です。

 これらは条例や規則によったり総合計画に位置づけられたもので、議会の予算審議も経ており、最終的には市民生活の向上を目標にしています。考えれば当たり前の話ですが市の行う事業に原則として「悪いもの」はありません。私が疑問に思っている越市長の「保育所新設」や「小学校低学年への英語教育」にしても、それ自体が絶対的に悪いものではなく、相対的な「程度の問題」にすぎません(実は「程度」や「プロセス」が大事なのですがそれはすでに述べました)。
 まして現在、大津市が合併や新駅設置などの大きな課題に直面していない中では、一目でそれとわかる「失政」を探す方が難しいかもしれません。

 それでは越市政をよしとするのか。
 ここで越市長の本質が問われるのだと思います。まちづくりのビジョンはどうか、リーダーとしての資質はどうか、改革の理念はどうか、老若男女あらゆる市民に目を向けているか。
 これらを客観的かつ公平に判断することが「関係者」に求められているのではないでしょうか。

 私は、市の事業に悪いものはなく相対的な程度の問題であると単純な言い方をしました。
 たとえば保育所を作って待機児童を減らすことは大事ですが、約1,000億円の予算の内いくらを充てるかが問題です。いじめ対策も極めて大事ですが、かといって例えば100億円を出すわけにいきません。英語教育では予算ばかりでなくカリキュラムの問題があります。
 市の事業はこれら以外に、防災、福祉、介護、環境、産業、建設など多岐にわたります。その中には国との役割分担で必ず行わなければならない仕事も多数含まれます。
 選択と集中が大事であるといっても自ずから限度があり、ある分野をまったく手抜きにすることはできません。予算面から見ると、結局は相対的な支出バランスの問題に帰着します。これを絶対評価しようとするのが「失政の有無」で判定しようとする見方であると思います。

 ちなみに最近、越市長は民営化その他の重要案件について議会への説明を先延ばしにされると各方面から聞きます。ていねいな議会説明をおこない慎重な審議を求めていくことの重要性をご存知の越市長ですから、こうした話はおそらく何かの間違いだと思います。誤解が広まってはいけないと考えここに記す次第です。
 
 次はお知らせです。
 大津市議会には「若手市議の会」があって会派横断的な勉強会等が行われており、まちづくりに資することだと思います。この会からお呼びを受け、私が策定にかかわった総合計画などについて
お話をさせていただくことになりました。ちょうどブログでも大津のまちの歩みを長期スパンで振り返りたいと思っていたので力不足ながらお引き受けしました。
 私の話はほんの前座で、その後の若手議員の方々のパネルディスカッションがおおいに楽しみです。お時間がゆるせば是非おこしください。
 <11月21日(土)14時から16時まで ・ 明日都浜大津4階ホール>

 もう一つは、仰木や伊香立の里山の魅力を美しい写真で紹介しつつ環境や文化について考察を続けるブログ「棚田日詩」のご紹介です。
 「棚田日詩」の主宰者は、本ブログのトップ画面の写真(波打ち際のボトル)を撮ってくれた古くからの友人で、「やるからには格調高いブログにせよ」と私に注文をつけた人間でもあります。
 その後は私が掲載する写真のピント、絞り、トリミングなどについて厳しい意見を穏やかに語ることはあっても、記事の内容については特に感想を述べることはありませんでした。
 その彼が11月11日、「棚田日詩」で私のブログを取り上げてくれたので、一応認めてくれたのかと嬉しく感じた次第です。ついては、皆さまも是非一度「棚田日詩」をご覧いただきたいと存じます。
 大津を愛する市民が多数いることは本当に幸いであると思います。
 「棚田日詩」のURLは以下のとおりです。
            http://tanada-diary.com/diary