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2015/11/27

56)越市長の3年保育発言など

 にわかに多数のコメントが寄せられたので私も参加したいと思います。
 改めて「3年保育」の意味についてですが、保育園が0歳から5歳児までを対象とするのに対し市立幼稚園は4歳と5歳児が対象(2年保育)です。しかし幼稚園に3歳児を預けたいという声は根強く、制度的にも可能です。幼稚園で3歳児を受け入れることが「3年保育」です。
 いままで3年保育に否定的であった越市長が突然、保護者に対してその実施を予告されたことが波紋を広げています。

 ことの次第は、11月24日、志賀南幼稚園でさわやかミーティングがあり越市長と保護者(他園の保護者も参加)の意見交換があった。そこで越市長は平成29年度から3年保育を実施する考えを表明された。市の「あり方検討」で3年保育への言及はあるものの結論に至っていなかったので担当課があわてた、ということのようです。この事実関係にもし誤りがあればご指摘ねがいます。
 志賀地域では以前に行われていた3年保育の復活を望む声が大きく、保護者は急な方針転換に戸惑いつつも大いに喜ばれたことと思います。経過はともかく、良い結論に達したのだからそこを評価すべきだというコメントもありました。私も結果オーライだと思いつつ、ここにも越市政の特徴が出ていると思わざるをえません。

 前回も書きましたが、市立幼稚園での3年保育の必要性は教育委員会がずっと越市長に真剣に訴えてきたことです。その理由は市民ニーズがある、幼稚園教育の面で利点がある、待機児童解消に役立つ、しかも保育所新設より格段に安い(2歳児以下には対応できないが)等というものであったと思います。
 これに対し越市長は一貫して、幼稚園は定員割れしており再編が第一の課題である、3年保育もエアコン設置もその後の話である、ともかく保育園を優先したいとのスタンスをとってこられました。紆余曲折の後エアコン設置には理解を示されましたが、3年保育の協議は私の知る限り常に「門前払い」でした。
 それがどうしてこんなに急に変わったのか?
 変わった結果が保護者から歓迎されることであったとしても、どうも腑に落ちません。

 確かに「幼稚園のあり方検討」は行われたようですが、3年保育に限らず他のテーマでも結論ありきではなかったか?保護者や現場の声が反映されたかどうか?このあたりは内部事情であり私の知るところではありません。
 しかし11月24日の市長発言が、必要十分な検討の結果を踏まえ、きちんとした意思決定の過程を経て、議会にも説明ずみの内容、すなわち外に出して差し支えない段階に達した情報であったとは、私にはとても考えられません。
 別の角度から見ると、3年保育を望んでいる保護者に対し、市政の最高責任者が29年度にそれを実現したいと語ったわけです。ところが来年1月には市長選がある。3年保育の実現はその後の話である。この話を聞いた保護者は胸の中でどのように考えられたでしょうか?
 これらのことについて、私は担当課のけなげな職員の見解ではなく越市長ご自身の見解を伺いたいところです。越市長、いかがでしょうか?

 越市長の言動に一々ケチをつける気持ちはありませんし、誰しも時に喋り過ぎたりするものです。しかし私は、今回の件が公民館、図書館、ケアセンター等のありかた検討と相通じるものがあると思っています。これらは越市長の結果への訂正要求、検討動機の曖昧化、結果ありきの検討の実例集だと私は考えます。そして今回は結果説明のフライングというべきでしょうか。私はこうした越市長の様々な検討が本来の目的からそれて世論をミスリードすることを恐れます。トップダウンで丁寧な議論をすっ飛ばして速さを誇示する「越流改革」は禍根を残します。
 この意見に対して越市長のご意見を伺いたいと思います。
 ついでながら、越市長が適切な時期に説明責任を果たされるべきであると私がブログで指摘した案件もあります。ブログへの投稿ではなく市民への説明としてなされるものと考えています。

 いただいたコメントの中に「アンチ越は極左の集まり」という表現がありました。「アンチ越」にも「極左」にも失礼だと思いましたが、これも情報広場の多様性と自分を納得させて公開しました。
今後このようなレッテル貼りは控えられるようお願いをいたします。

 「前副市長は越市長を責めるばかりで自分に非がないかの如くである」とのご意見を謹んで伺いました。私は越市長の市政運営に大きな問題があることについて、市長を補佐すべき自分の責任を免れないと考えて引責辞任をしたものです。いまも責任を痛感していることがブログ主宰の動機になっています。市民に市政運営の実態を客観的に冷静にお伝えすることが私の使命だと考えています。

 若手市議の会参加レポートで「結の湖都」の解説をしていただいています。次回の私の記事は、その後追いになってしまいますが負けないように記述したいと思います。