2023/01/28

199)夢は枯野を

 1月23日、岸田首相が施政方針演説を行いました。そして昨年、国民と国会と憲法9条を無視して他国領土内の軍事基地を攻撃する力を保有すると宣言したことを「日本の安全保障政策の大転換」であると胸をはりました。バイデン氏に頭を撫でてもらい元気倍増です。むこう5年の軍事費を43兆に膨らま...
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2023/01/19

198)命の船

    こんな小話がありました。~ある動物園に毎日かかさずやってくる熱心なお客がいる。いつも他の動物に目もくれずチンパンジー舎に直行して長い間あきもせず観察している。あまり度重なるのである日、職員が何かのご研究ですかとたずねた。 するとお客が答えていうには、いやなに人間は猿から進...
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2023/01/10

197)2冊の本

 12月と1月に本をもらいました。いずれもよき友人からのギフト、今回はこれらについて書きたいと思います。1冊目は日本敗戦の翌年(1946)に日本書院から発行された「宮沢賢治歌集」です。校注者の森壮已池(もりそういち)は賢治と深い親交があったよし、この人の前書きを私は証人陳述のよう...
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2023/01/04

196)こころ

 いつも記事を書いてからタイトルを考えますが、今回は「こころ」という題を先に決めました。これまで数回にわたり「ケア」を論じ、ケアという依存・被依存の関係において当事者はもちろん周囲の人々の「こころ」が大きくものを言うと感じました。そもそも人は、友情、恋愛、仕事、親戚や近所との付き...
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2022/12/21

195)ケアをめぐって 8(終わりに)

 この「ケアシリーズ」は、「介護」も「被介護」も人生の当たり前、自然の道筋であると今さらながら思い至り、私の小さな体験を少し遠くから眺めようと書き出しました。もとより手のとどく範囲は限られており更新にも時間を要しましたが、道中で何冊かの本( エヴァ・キテイ 、小堀鷗一郎、中井久夫...
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2022/11/28

194)ケアをめぐって 7(個人的なこと)

 これが初めてではありませんが今回はきわめて個人的な内容にわたります。背伸びをして「公」の看板を上げているとはいえ所詮は個人のブログ、こんな「お断り」は大げさかもしれません。しかし、不特定多数の人が共有するネット空間に私ごとき者の「私事」をのせることにいつも気がひけます。「公私入...
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2022/11/13

193)ケアをめぐって 6(訪問の仕事)

  この9月に96才の誕生日を迎えた母の話から始めます。病気と付き合いつつ独居を楽しんでいた母が心不全で入院したのは4月のこと。一命はとりとめたものの寝たきり状態となり、翌5月、退院してそのまま娘の夫である私の家で療養生活を始めました。最初の2か月は読書三昧(1日1冊読了)の日々...
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