私の記事は「ホーム」77、「大津市政」24、「関係資料」9、「ごあいさつ」1で、番外編3つを入れて114件です。いずれも市政運営の実態を客観的・中立的にお伝えすることを目ざしてきました。
市役所の内部事情は外から分かりにくいものです。すこし輪を広げて職員以外の関係者が直接に見聞されたことについても、34万市民への浸透は不可能です。
大多数の市民は、テレビ、新聞、ネットの二次的情報によって得た「イメージ」によって市政のトップにいる市長を評価されるのであり、それが投票行動に反映されます。
実態とイメージに多少ズレはつきものでしょう。しかしズレすぎると間違った選択に行きつきます。私は、最年少女性市長・弁護士という金看板をもつ越市長を2年間支え、その後は外部から注視してきました。一方で越市長の対外的パフォーマンスと報道の関係についても注目してきました。
また、様々なパイプを通じて大津市の世論を探ってきました。
そして実態とイメージのズレが時間の経過とともにますます大きくなりつつあることに気づきました。幅広い市民に実態をしっかり見て頂きたい、これがブログを始めた動機です。
いまだに世間では、「祖母の家族介護の体験から出発した政治家、教室のいじめと戦う市長、涙をのんで断固たる行革を進める改革者」という越市長のイメージが優勢かもしれません。
しかし、その実態は、少なくとも私の直接知る限りにおいて、高齢者福祉のお金を子育て支援に回すことを協議で公言し、庁内連携と費用対効果に大きな疑問符がつくいじめ対策に大金を投じ、弱者直撃であると議会も危ぶむ国保料の大幅値上げを主張し、トップダウンで地域の力を削ぐような施設統合を進めようとする市長です。
つまるところ越市長はどのような市長か。これについて最後にもう一度、記事45の定義を繰り返させていただきます。
越市長は、「新自由主義的な考えを持つポピュリストであり、自らの発信力を生かした劇場型戦略で政治目的を達成しようとしているところの資質等に問題を抱えた首長」です。
ブログによって私自身を曝したため、ずいぶん多くの方々から面談のお申し出を受け意見交換する機会を得ました。こうした機会によって、また多くの方からコメントを頂くことによって私の物の見方も多少は鍛えられてきましたが、いま平静な心で考えて越市長に関する私の定義に間違いないと思います。
この定義の中で最大の問題が「資質に問題を抱えた」という部分です。
ここで資質というのは、ホームの記事12から16あたりに書いたとおり、「聞く」、「信頼する」、「任せる」、「自省する」、「共感する」といった社会生活を営む人間にとってごく基本的な資質です。
市長という存在は一人で市役所を体現するわけですから、内外に対して少なくとも人並みの資質を発揮することが求められます。
なぜなら、これまた繰り返しになりますが、職員のモチベーションとトップの人間性が深く関わっていること、まちづくりはプロセスが極めて重要であること、組織や機関相互の一見無機的に思われる接点で人間性がモノをいうことによります。
この見方にうなずく職員や関係者は多数おられると思います。それよりさらに「外側」におられる方々にとってはどうでしょうか。私は実態とイメージの不幸なズレが少しでも小さくなることを祈るものです。
話は変わります。皆さまのおかげで「情報広場」が立ち上がったことにも感謝しております。
本日の私の見解に対しても、1月9日まで忌憚のないご意見をいただきたく存じます。
この情報広場が次の二つのことに役立つなら本当に幸いです。
まず短期的に「市長選における適切な個々の選択に資すること」、そしてより長期的に「大津のまちへの関心が深まること」の二つです。
最後に皆さまに申し上げますが、市役所は市民のためにあるもので職員はそのつもりで日々仕事をしています。「何でも右肩上がり」の時代が過ぎて少子高齢・人口減少社会を迎えることとなりましたが、これまで記述してきたとおり、大津の人、まち、自然は安泰だと思います。
職員の方々には、時にハラハラさせられるブログであったかも知れません。職員であれば「市長が悪い」で済ませられません。それを承知であれこれ批判もいたしました。今後のプラスになる部分だけお心にとめて頂ければ幸いです。私も資格があって言うのではなく、やむにやまれず発言してきました。失礼の段はどうぞご容赦ください。
市長選挙まで17日です。
このブログの情報広場に立ち会われた皆さまには、ご自身のご感想・ご意見を多くの方々にお伝え下さるようお願い申し上げます。それが口づてに広がって明日の大津をどうするべきかの議論が深まり、よりよい選択に結びつきますよう、他ならぬ大津のまちのために心から祈念申し上げるものです。
最後の写真は「棚田日詩」からいただきました。棚田もひと・まち・自然のすばらしい協働の産物と言えるかもしれません。