2015/10/23

44) 友きたる

 昨夜、いきなり旧友が訪ねて来て「やっぱり大津はええわ茂呂君」と言うのです。彼は高校の同窓生。東京の大企業で活躍し海外の仕事も多かったので、長い年月をはさんでの再会でした。 
 最近大津にもどって忙しげに第二の人生をスタートさせた男です。私の家は祖父の代まで下小唐崎町(大津事件の石碑のあたり)にありましたが、彼の実家も大津まつりの曳山巡行のエリア内と分かり、大津の水や文化の話に花が咲きました。
 このブログで、内部の視点、外部の視点ということが一つのテーマになりました。もともと注意深い観察者であり、その経歴により二つの視点に磨きをかけた彼の話は、まちの魅力に関する住民と来訪者の認識の違いや、組織の内部評価・外部評価を考える上で示唆に富んでいました。

 もう一つ興味深かったのは、米国企業のエリート社員の仕事ぶりに関する彼の見聞です。
 エリート社員が抜擢されあるポストに就くと、まず前任者の業績を全否定するところから始めるというのです。そして自分流をアピールし、徹底したコストカットを進めて2~3年で別のポストに移っていく。そのポストに就任している短期間に独自カラーを出し業績を残すためには、そんなやり方しかない、ということです。
 しかし、後任者も同じことをするわけだから会社が困るだろうと私が聞くと、彼ら(米国のエリート社員)は自分の利益しか頭にない、と友人は言います。
 これはあくまで彼の見聞の範囲であり、米国企業がすべて同じかどうかは知りません。
でも彼の話を聞いて、これは、厳しい競争の中で自分を誇示し勝ち組となる上で効率的かつ簡便な方法であると妙に私も納得しました。

 これは市場変化の極めて早い業種において、企業経営者が短期的利益を得ることを第一と考える場合には妥当性をもつ手法(発想)かも知れません。
 しかし、この発想を行政運営に持ち込むことは不可能であると思いますし、もし適用を試みる人がいたとすれば自治体運営と一部の企業の経営の混同ではないか、と言わざるを得ません。

 このアメリカンスタイル(?)は「改革」の一手法であるという見方ができます。
 私は先に、人口減少社会における新たな改革の哲学の模索が必要であるという意味のことを書きました。これは確かな考えがあるわけではなく思いつきのレベルで恐縮ですが、およそ次のような次第です。
 明治以降、わが国はさまざまな改革を行い社会を進歩発展させてきましたが、それと並行して「改革」という言葉の威光の前に人々が思考停止する傾向が強まってきたのではないかと思います。
 改革を行う場合、何のためのどのような改革か、そのことで利益と不利益をこうむるのは誰か、短期的と長期的にはどうかなどをきちんと説明して理解を得て進めるべきですが、改革の文字がつくと何となくフリーパスになってしまうのです。
 また一つの改革は、たいてい複数の手段を経て目的に到達しますが、手近かな手段が目的にすり替わってしまうことがままあります。
 さらに、これまでの改革は数値評価しやすいものが多かったのですが、そうでない改革も今後重要性を増すと思うのです。
 人口減少という未体験ゾーンにおける改革は、これまでとは一味違うはずだと予想します。

 もう一つ、「継続」も重要な要素です。端的には文化がそうだと思います。
 文化における維持・継続はそれ自体が確固たる価値であり、それがあってこそ新しい文化が胚胎するのだという気がします。したがって改革と継続は、実は相反する方向性ではないとも思うのです。「改革派首長」が伝統文化を軽視しがちですが、これも改革をめぐる一つの思考停止であり未熟さの現れだと思います。

 話は変わって、大津市長選挙の選択肢に関わって見解を示せとのコメントがありました。
 コメントに一々お答えしない、その代わりコメントを受け止めて今後の記事を書く、という方針でこれまでやってきました。選挙も近づいてA候補かB候補かというような雰囲気になってきました。
 しかし、このブログの目的は、大津市のまちづくりを考える情報広場の構築(正確には一時的な現出)です。暴露云々の話もありましたが、私の意図は一貫して現状をお伝えし議論を喚起することにあります。そこから先は、有権者ご自身がお考えになることだと思います。
 したがって、選択肢に関わる見解を示すことはいたしません。投稿者には「あなたご自身でお考えください」とお答えいたします。
 友人の来訪をうけて(楽しいひと時でしたが)脱線してしまいました。
 次回は、つまるところ越市長とはどんな市長か?という点を考えたいと思います。




 
 
 
 
  

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