前回は地域の課題をざっと眺めましたが、これから数回にわたって個別の課題を記述します。関係資料がとぼしく、仮にあったとしても外に出すレベルに達しない検討もあるでしょう。ここでは周知の事実によりながら簡単な情報提供を行います。ご覧の方に「なるほど大津にはそんな課題もあるのか」と感じて頂けたらと思います。
まず、庁舎整備です。今議会では谷議員が質問されました。
大津市庁舎は建物、設備とも老朽化が進み、昭和42年の本館建設当時から人口が2倍以上となり職員も増えているため大変手狭になっています。
さらに耐震性能の不足(基準耐震指標が0.9必要であるところ最低箇所はわずか0.1)が大きな課題となっており、いずれは(早いにこしたことはないのですが)、根本的な対応が必要です。
いま、志賀町との合併による「合併特例債」を活用できるうちに整備するか、それを見送って先延ばしにするかの選択に迫られています。
まず、庁舎整備です。今議会では谷議員が質問されました。
大津市庁舎は建物、設備とも老朽化が進み、昭和42年の本館建設当時から人口が2倍以上となり職員も増えているため大変手狭になっています。
さらに耐震性能の不足(基準耐震指標が0.9必要であるところ最低箇所はわずか0.1)が大きな課題となっており、いずれは(早いにこしたことはないのですが)、根本的な対応が必要です。
いま、志賀町との合併による「合併特例債」を活用できるうちに整備するか、それを見送って先延ばしにするかの選択に迫られています。
合併特例債は国から借りる「住宅ローン」です。建設費の95%に充てることができ、返済の75%を国が負担してくれる(地方交付税を増額)たいへん有利な財源で、償還は3年据置の25年返済です。この利用は合併から10年(平成18年度~27年度)ですが、大津市は「合併建設計画」を延長する議決を受けており平成32年度が期限となっています。
つまり、平成33年3月末までに新庁舎が完成していることが条件ですが、いま白紙の状態から建設の是非を問い、起債の協議、備えるべき機能の検討、基本設計、実施設計、建築・設備工事等の業者選定および施工期間を考えると、本当に間に合うのかどうかが危ぶまれます。
現在、市は24通りの案を示して市民の意見を求めておりこれは重要な手順ですが、なぜこれをもっと早くしなかったか、施設な見直しなど拙速と表現してもよいほどの速度と比較して、庁舎整備の是非を問おうとする決断の遅さがひときわ目立ちます。
合併特例債が適用されると決まったわけではありませんが試算をすると次のとおりです。市の検討資料では概算事業費の最高額が約180億円と想定されており、これを例にとります(設計もしないうちの金額ですからあくまで概算です)。
市の当座の支払い⇒ 180億× 5%= 9億
合併特例債 ⇒ 180億×95%=171億
このうち75%は国が実質肩代わりしてくれるので市の負担額は⇒ 171億×25%=42.7億
これを25年返済するとして1年あたりの返済金額⇒ 42.7億÷25=1.7億(利息は別)
これで180億の庁舎がたつことになります。たいへん有難い財源であると思います。
なお、市役所の建物は著名な建築家佐藤武夫氏の設計によるもので、丸柱と通し梁の特徴的なデザインは、昭和建築の例として評価されてもいます。しかし保存論議には、耐震強度確保の費用対効果や設備老朽化などの問題がある気がします。
いずれにしても放っておけない重要な課題で、大変大きな「買い物」でもありますから、市民のご理解を得てまず特例債をどうするか見極める必要があると思います。
つまり、平成33年3月末までに新庁舎が完成していることが条件ですが、いま白紙の状態から建設の是非を問い、起債の協議、備えるべき機能の検討、基本設計、実施設計、建築・設備工事等の業者選定および施工期間を考えると、本当に間に合うのかどうかが危ぶまれます。
現在、市は24通りの案を示して市民の意見を求めておりこれは重要な手順ですが、なぜこれをもっと早くしなかったか、施設な見直しなど拙速と表現してもよいほどの速度と比較して、庁舎整備の是非を問おうとする決断の遅さがひときわ目立ちます。
合併特例債が適用されると決まったわけではありませんが試算をすると次のとおりです。市の検討資料では概算事業費の最高額が約180億円と想定されており、これを例にとります(設計もしないうちの金額ですからあくまで概算です)。
市の当座の支払い⇒ 180億× 5%= 9億
合併特例債 ⇒ 180億×95%=171億
このうち75%は国が実質肩代わりしてくれるので市の負担額は⇒ 171億×25%=42.7億
これを25年返済するとして1年あたりの返済金額⇒ 42.7億÷25=1.7億(利息は別)
これで180億の庁舎がたつことになります。たいへん有難い財源であると思います。
なお、市役所の建物は著名な建築家佐藤武夫氏の設計によるもので、丸柱と通し梁の特徴的なデザインは、昭和建築の例として評価されてもいます。しかし保存論議には、耐震強度確保の費用対効果や設備老朽化などの問題がある気がします。
いずれにしても放っておけない重要な課題で、大変大きな「買い物」でもありますから、市民のご理解を得てまず特例債をどうするか見極める必要があると思います。
この話を知って大津市ホームページへ飛びましたが、24パターンにどうアクセスしていいのかわかりませんでした。大切な事柄ですから一瞥でわかるようにしておいてもらいたい。「大津市 庁舎 建て替え 24パターン」でGoogle検索してみてもヒットするのは報道記事ばかりです。このキーワードでヒットしないのは困ったもんです。
返信削除掲載されているのは概要版だけのようです。
削除http://www.city.otsu.lg.jp/shisei/keikaku/shisei/1447916627842.html
でも、読んでいるとだいぶ昔のデータが多いような気がします。
それと、今後のスケジュールが全くなく、ご意見があれば、ください、とあるだけ。
今後の議論の流れや、特例債のことも殆ど書かれていません。
これを公表して、どうしたいのか?
とりあえず公表した?
そんな感じです。選挙前だからなのか、いきなりが多いですね。
URL掲載ありがとうございました。
削除行ってみたらおっしゃる通り、中味スカスカでした。
これはひどい。
削除アクセスした場所を見たら、
ホーム→市政情報→施策・計画→市政情報 隣接国有地を活用した庁舎整備検討業務の「概要版」について
という深い階層でした。これだけ深いと普通は探り当てられません。
意見をくださいと書いてありますが、資料はPDFファイルのアイコンがぽんぽんと4個置いてあるだけです。何について聞きたいのかを簡潔に説明しないと、何を答えていいのかわかりません。
市役所職員のことをわるくいうのを茂呂氏は嫌いますが、これくらいは市役所職員の感性不足だと言わせてください。
>合併特例債が適用されると決まったわけではありませんが
返信削除いや、早く決めないとよくないです。誰が見てもお得な話ではないですか。このお金を使わないとすれば、その対案は永遠に建て替えないくらいしかありません。
しかし、ここまで引っ張ってしまったから、プラン選択が工期に縛られてしまいます。残念です。
いまの庁舎が建った時代、大津市の人口はいまの半分でした。庁舎移転を考えた市長もいましたが、そのたびに案がツブれてきました。
返信削除いまこんな有利な建築資金があるというのに、建て替えの気運が低空飛行だとは、むしろ不自然に思えます。やっと24通りのパターンが提示されたのが今年の11月です。耐震性を考えるといずれ建て替えざるを得ない流れです。こんなおいしい話を見逃す手はありません。
将来にツケを残したくないという越市長のポリシーによく見合った建築資金ゲットだと思います。これに小躍りしてもよさそうなもんですが、金銭感覚に一貫性がないですね。で、周りの議会や市職員幹部などは真剣にお尻をたたいてこなかったんでしょうか。
市役所の建て替えは、どんなに必要でも、反対が多いもの。
削除勿体無い、我慢しろ、という声を、辛抱強く、論理的に、説得するのは政治家としてマイナスと判断されたのでしょう。
また、最後は国が負担してくれるとはいえ、見た目の支出は大きいので、見た目重視の予算では、検討もされないのでしょう。
未来を見ないのは、庁舎もこそたも一緒ですね。幼稚園のエアコンを渋る、防災拠点や訪問する市民の命への視点が、どうかという問題です。
越市長はなかなかストイックのご様子。理解できるストイックさもありますが、理解に窮するストイックさもあります。さしずめ市庁舎のことは理解に窮するほうです。
返信削除市政といえばいまひとつ抽象的ですが、早い話、市役所職員の労働で成り立っています。どんな仕事でもいいオフィス環境のほうが仕事しやすいことを思えば、市役所も働きやすい環境にしたほうがいいはずです。
でも、市役所職員のこととなると、越市長のストイックさが顕著になります。時間外手当カットとか。
職員に甘い目をさせてなるものか、職員に甘い市長と思われてなるものかと気張りすぎます。
市のためにいい仕事をしてくれている、新しい市庁舎どうぞ、どうぞと市民に言わせてみろ、それでこそ市長ではないかと、みなさんは思われませんか?